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南アフリカ訪問

本校では、普段の授業に加え、異文化に直接触れる課外活動プログラムを数多く用意しております。

今回は、3月中旬~下旬、希望者を対象に実施された南アフリカへのトリップ・プログラムの概要、参加生徒によるリポートをご紹介いたします。

8泊9日のスケジュールで南アフリカ共和国へのオプショナルトリップが実施されました。男子16名、女子16名の生徒が参加し、3名の教員が引率しました。

冬学期の終業集会とホームルームが行われた3月15日(金)の午後にレザンを出発し、ジュネーヴ空港に向かいました。フランクフルトを経由し、翌日の午前中にケープタウン空港に到着しました。空港で、ケープタウンに長年、在住されているイギリス人のツアーリーダー(ガイド兼添乗員)と合流をしました。



1~3日目はケープタウン市内や、アパルトヘイト政策(人種隔離政策)により白人専用区域となった第6地区(District 6)でのエクスカーション、ネルソン=マンデラが収監されていた刑務所があった場所で、世界遺産に登録されているロベン島(Robben Island)でのアクティビティが中心でした。

4~5日目はホウトベイ(Hout Bay)を訪れ、現地NGO “LOVE IN A BOWL” にてボランティア活動をしました。野菜の出荷準備のサポートや現地の子供達との交流、グループに分かれた農作業、整地、遊具のペンキ塗りをしました。また、ボランティア活動の合間に、アフリカの民芸打楽器ジャンベ(djembe)のレッスンや自然の中でのアクティビティの機会がありました。大変暑かったのですが、どの生徒も一生懸命に与えられた作業をしました。また、「LOVE IN A BOWL」の主宰の方も生徒の働きぶりを褒めてくださいました。



6〜7日目は自然体験として海岸や動物保護区を訪れ、サーフィンやカヤック、野生動物の観察や天体観測も体験することができました。



今回の旅行では歴史学習、観光、ボランティア活動、マリンスポーツ、サファリでの動物観察と様々なことを体験することができ、参加した生徒たちは充実した時間を過ごしました。ケープタウンはとても整備されており、セキュリティもしっかりしていました。また、魅力のたくさんある都市でした。

後日、”LOVE IN A BOWL”よりボランティア活動をした証明書をいただきましたので、4月の全校集会で校長より参加生徒へ証明書の授与をしました。


■My Perspective Changed Dynamically
12年生(高3)男子

みなさんが「南アフリカ」と聞いて初めに思い浮かぶのは、地平線が見え広大なところに住んでいる数多くの野生動物やアフリカン音楽等かと思います。実際に動物保護地区を訪れ、保護している人から話を聞きながら野生の動物を間近で見学することは大迫力があると同時に人間の行動や習慣が動物たちにも影響を与えることを再び実感しました。また、伝統的なアフリカの打楽器を全員で演奏する体験や、現地の人とステージでダンスができたことは良い思い出です。



南アフリカ共和国では1948年から1990年始めまで、アパルトヘイトという人種隔離政策が行われました。授業で今まで学んできましたが、法によって定められた人種隔離と差別の制度を受けた方から直接話しを聞くことは貴重な経験でしたが、心がより一層痛む経験でした。



8泊9日の旅行を通して、特に人生観が大きく変わった出来事は、Hout Bayでの農作業と子供たちの遊び相手をするボランティア活動です。作物を育てる工夫をし続けることや炎天下の中、農作業をする大変さを痛感し、改めて感謝と素晴らしさを実感しました。また、子供たちと交流する中で、印象に残ったことは、僕に紙とペンで一生懸命自己紹介をしてくれる子やダンスを応用しジェスチャーや表情でコミュニケーションを図る子がいたことや、温かくKLAS生を迎えてくれて一緒に体を動かして遊んだことなどです。言語を超えて心が通じているという感覚になりました。



貧困家庭の子供たちと接し、歴史について学ぶ中、アフリカ文化を学び何かしらの形で携わりたいと思うようにもなり、また訪れたいと思えたボランティア体験でした。これら多くの経験ができたことはもちろんですが、12年生男子全員で高校生最後の旅行先として、南アフリカで一緒に成し遂げることができたことも最高の思い出となりました。