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スプリングブレーク



春休みはお天気に恵まれ、約2年ぶりに生徒たちはレザン以外の街に自由に日帰りで外出できるようになりました。スキーをしたり、学校のオプショナルトリップに参加したり、山を降りてレザン以外の街を訪れたりと、春学期を前にそれぞれリフレッシュできたようです。生徒に感想を書いてもらいましたのでご紹介します。


■スキーツーリング
12年生(高3)男子

3月23日の朝8時、僕を含む6名はKLASを学校のバンで出発しました。レザンでは長い間快晴の日が続き、ほとんど雪が残っておらず、僕たちは車で20分ほどの移動を必要としました。幸い到着した場所にはまだ雪が残っており、僕たちは無事、スキーツーリングを始めることができました。6人の中で、スキーツーリングの経験者は12年生の僕だけでした。

1年前に体験した時はツーリング用のスキー板を使いこなすのに沢山の時間と体力を消耗しました。今回は未経験者が5人もいるので、あまり山の上の方までは行けないと思っていましたが、今回初めて参加した5人はあっという間にそのスキー板を使いこなし、軽々と山を登っていきました。一度経験したはずの僕が皆に遅れを取らないように頑張っていたほどです。それに加え、間違いなく今回登った場所は前回僕が経験したところよりも難関でした。狭い道がたくさんあり、斜面が急で凍っているところまでもありました。そんな山道を5人は軽々と登り切ってしまいました。僕はこの5人が来年もっと難関な山に挑戦しているのが見える気がします。

到着地点には大きな凍った湖があり、その湖を囲むようにして岩山が連なっていました。その景色は日本ではあまり見ることのできないもので絶景と呼ぶにふさわしい景色でした。そこでお昼を食べた後、インストラクターが雪崩に巻き込まれた時の救助方法(雪崩が起きるような場所には行っていませんが)を教えてくれました。
下山は登山の時に開放していた踵をスキー板に固定し滑り降りました。いつものように整備されているところではなく、そしていつもよりスキー板がずいぶん軽いこともあって、滑るのは少々難しく怖かったですが、一生懸命自分で登ったところを一回で滑り降りるので、その一回にとても集中することができ、いつもとは違う感覚で楽しく滑ることができました。滑り終わった時には、半日のはずが何泊かしていた様な気がしていました。このスキーツーリングはスプリングブレイクでのトリップの中で一番記憶に残るものになりました。

最後にこのスキーツーリングを企画した時に申し込みやインストラクターの手配、用具のレンタル手配などをしてくださったアクティビティオフィスの先生、そして当日に僕たちを引率してくれ、たくさんのアドバイスをくださった事務室の先生方に心から感謝します。これからもこのようなトリップがKLASにたくさん生まれることを願っています。


■モンゴルフィエ兄弟に感謝
12年生(高3)女子

突然ですが、皆さんは、人類で初めて鳥と同じ目線で世界を見ることを可能にした人物を知っていますか?多くの方は、18世紀後半から19世紀に活躍したライト兄弟を最初に思い浮かべると思います。ですが、実際は17世紀後半に熱気球を発明したフランス出身のモンゴルフィエ兄弟が鳥のように大地を眺めることを可能にした人物なのです。ちなみにフランス語では熱気球をモンゴルフィエと呼びます。

素晴らしい功績を残した彼らですが、現在あまり知られていません。では、なぜ私が彼らを知っているのか。それは、世界史のリサーチ課題がきっかけです。授業で彼らについてのプレゼンテーションをしたところ、Leadbetter先生が熱気球に乗る機会を作ってくれると言ってくださいました。それがこのトリップの始まりです。

ですが、トリップが実施されるまでは非常に長い道のりでした。参加する人を募集してまとめ、比較的高い費用だったので保護者からの許可証を書いてもらうようにメールを送るなどオーガナイズするのに苦労しました。また、熱気球に乗る条件には良い天候状況が必要です。ですので、忙しいスプリングブレイクの中にトリップの日程を決めるのも大変でした。このトリップが実施できるか毎日が不安でしたが、先生のサポートもあり無事熱気球に乗ることができました。この経験を通して、いつもトリップをまとめている先生方がいかに偉大であるかと気づかされました。

当日、全学年から、約30人程度が熱気球トリップに参加しました。天気に恵まれ、空は快晴でした。熱気球に乗り、高さ2500メートル以上から見る景色はやはり格別でした。熱気球は想像したよりも何倍も大きく、生徒たちは驚き、とても心が浮き立つような思いでした。嘘くさいと思われるかもしれませんが、熱気球に乗っている際、空からスイスの広大な自然や街を見ていると、私の悩みなど本当にちっぽけで世界はこんなにも広いのかと圧倒されました。また、トリップ終わりには、クロワッサンとオレンジジュース、それに加えて熱気球写真付きのマグカップとシール、名前入りの表彰状までも頂きとても嬉しかったです。卒業前に貴重な経験ができて、とても光栄に思います。

最後に、私のプレゼンテーションがこのトリップに繋がったこと非常に嬉しく思います。モンゴルフィエ兄弟ありがとう。