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寮生活だより 〜生きる力〜

 

男子寮担当 奥村 太一

「春夏秋冬、どの季節が好きか?」と聞かれれば、迷わずに「春」と答えます。そんな春の訪れを感じるスプリングブレイク中に本稿を執筆しています。ブレイク中は晴天の日が続き、生徒達は思い思いの方法で休暇を満喫しています。今年のスプリングブレイクは、コロナ禍に赴任した私にとっても、これまでとは違ったブレイクとなっています。

最も大きな変化は、10年生(高1)・11年生(高2)にとっては初めてとなる日帰り旅行が可能となったことです。生徒達は連日、ジュネーブやローザンヌ、モントルーなどのレマン湖畔の街へと観光に出かけています。また、4月にはスイス文化旅行も予定されており、着実に本来のKLASの生活が戻りつつあり、忙しいと共に嬉しさを感じています。

さて、現在は便利なもので、スマートフォン一つあれば海外を観光するのには事欠きません。Wi-Fi環境も、ヨーロッパは日本に比べて格段に良く、カフェやレストラン、公共施設でも無料で利用できる環境が整っています。

スマートフォンを使えば、地図を見たり観光地を調べたり、困った時には音声を翻訳することもできます。ですが悪く言うと、人とのコミュニケーションを最小限に済ますこともできます。スマートフォンなど無かった時代は、海外旅行をする際には紙の地図を片手に、人に尋ねながら目的地を目指したのではないでしょうか。異国の地で困った時に、自分の力でなんとかしようとする力、これこそが“生きる力”であると思います。初めて日帰り旅行に行った10年生のグループがこう言っていました。

「スマホを使わずに目的地まで歩いて行ってみた!途中で道が分からなくなったから、知らない人に道を教えてもらった!」

幸いにもKLAS生は、英語という大きな武器を持っています。コロナ禍において、なかなかレザンから出ることは出来なかったのですが、これからは学んだ英語を活用していく機会がどんどん増えていきそうです。

今年度も残り2ヶ月となりました。4月にはミュージカルやスイス文化旅行もあり、あっという間に離寮日を迎えることでしょう。12年生(高3)には悔いの無い日々を過ごし、胸を張って卒業していって欲しいです。