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Summer Abroad Program(SAP)を終えて

担当 Nathan Pugh

今年の夏、7名の生徒が、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、トロント大学、ジョージタウン大学でのサマープログラムに参加してきました。

開始当初は、先生たちの話を理解したり、新しい友達を作ったりするのに苦労したようですが、1〜2週間後には新しい友達ができ、授業を受けている科目への理解を深め始めることができました。ロボット工学、経済学、社会学、音楽制作、さらにはアメリカ政府と市民活動など、多岐にわたる授業を受講し、海外の大学での学びや生活を体験することができました。

現在の11年生(高2)で、IELTSスコア5.5以上があれば、来年(2026年)12年生(高3)の夏に従来のSAP、また、新たに創設されたより高度なSAP集中コースのいずれかに参加できます。新しいSAP集中コースは、英国のケンブリッジ大学、オックスフォード大学、ユニバーシティカレッジロンドンで開催される6週間のコースです。米国ではコロンビア大学、カリフォルニア大学バークレー校でのコース、ボストンのサフォーク大学でのコースでは、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学での授業やゲストスピーカーのセッションに参加する機会もあります。これら2つのオプションに加え、IELTSスコア6.0以上の生徒はトロント大学、6.5以上の生徒は米国のSCAD(サバンナ芸術工科大学)のSAPに参加可能です。



 

■一歩踏みだす勇気
12年生(高3)女子

2025年7月6日、私の怒涛の5週間は、自分を奮い立たせる勇気と期待と、不安と寂しさから始まりました。
私は、7月初旬から8月初旬までの約5週間、サマーアブロードプログラム(Summer Abroad Programme、通称SAP)に参加しました。私は、カルフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles、通称UCLA)でこの5週間を過ごしました。

この怒涛の5週間の始まりは、今でも鮮明に覚えています。空港で荷物を受け取って、到着口を出ると、そこはもう、アメリカ、ロサンゼルス。日本語はもちろん通じず、周りもネイティブの方ばかり。携帯もつながらず、誰も頼れる人がいない環境で、不安な気持ちと、前に進まねば!という自分を奮い立たせる気持ちが入り混じった、説明が難しい感情。バスやコースリストに私の名前が載っていないというハプニングもありました。なんとか説明をしてバスに乗せてもらい、大学に着くも、今度は私の部屋の鍵が用意されていないというハプニングの連続。そんなこんなで始まったUCLAでの生活。私は最初の2週間、エンターテインメント界のリーダーシップや企業精神について、そして残りの3週間は、午前中にミュージックプロダクション、午後に医療の分野について学びました。初めは、周りの人の英語に圧倒され、発言することが怖いと感じることもありました。ですが、せっかくUCLAに来たのだから、怖くても話してみようという思いで、毎日必ず3回以上は授業で発言することを目標に、励みました。

私が特に印象に残っているコースは、リーダーシップエンターテインメントです。このコースでは、毎朝全員が一人ずつ、ピッチと呼ばれるプレゼンをしなければなりませんでした。ピッチを簡単に説明すると、今のエンターテインメントの流行やトレンドをもとに、自分で新しいプロジェクトを企画して、会社の上層部にプレゼンをするというものです。自分の企画を英語で発表することは、とても勇気のいることでしたが、毎日続けることで、自分自身、英語力はもちろん、心の持ちようという面でも成長することができました。

そんな私の楽しみは、そう、放課後や週末のアクティビティです!アメリカのロサンゼルスに位置するUCLAは、なんといっても、有名な観光地からの距離が近く、アクティビティがとても充実していました。カリフォルニアディズニーランドや、ユニバーサルスタジオハリウッド、マンハッタンビーチやサンタモニカビーチ、ハリウッドやグリフィス天文台など、名前だけでわかるような有名なスポットを訪れることができました。テレビで見ていた光景を目の前にして、なんてかっこいい世界なんだろう、と感動したことを今でも覚えています。

寮生活では、最初の2週間は3人部屋で、2人のルームメイトとともに過ごしました。生活習慣の違いから、言い合いになってしまうこともありましたが、それも今となってはとってもいい経験です。英語で言い合いができる機会、なかなかないですよね。残りの3週間は2人部屋でした。合わせて3人のルームメイトは、それぞれ全員違う国から来ていたので、いろいろな国の文化や過ごし方、トレンドを知ることができました。ルームメイトとの生活が学びに繋がり、とても面白かったです。

.最初のうちは、「早く帰りたい。」そう思っていた私も、5週間のプログラムが終わって帰る頃には、「もう少しここにいたい。」と思うようになっていました。それだけ、この5週間は充実した濃い時間でした。正直なところ、SAPから帰ってきた当初は、本当に英語力は向上したのか、人として成長できたのか、と自問自答することもありました。ですが、KLASに帰ってきて、授業や、英語を話される先生方との会話を通して自分でも気づけなかった成長を感じ、今では、SAPに行って本当に良かったなと思っています。SAPに参加するか迷っている人や、自分の将来の進路で悩んでいるという人は、ぜひSAPに挑戦することをお勧めします。私自身、SAPでの経験が、自分の自信に繋がりました。きっと皆さんの今後の人生においても、一生の糧になると思います。

長くなりましたが、最後に。 UCLAにいる間、私が心がけていたことがあります。「なんでもチャレンジしてみる」ということです。「失敗しても、チャレンジしたことに意味がある。チャレンジしてみないと何も始まらない。」UCLAでの生活で、勇気が出ない時、私はこう自分に言い聞かせていました。私はロサンゼルスで過ごしたこの夏をいつまでも忘れないと思います。想像していたよりも涼しく、でも心は熱く、期待と勇気と葛藤と楽しさで溢れた、最高の夏を。