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シニアトリップ・スイス文化旅行

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スイス公文学園高等部では、年間を通じて様々な土地の人々と出会い、歴史や文化を学ぶことを目的としたプログラムが数多くあります。生徒たちは多感な時期に異文化に直接触れることで大きく成長します。
先月、12年生(高3)はイタリアのヴェニスを訪れる「シニアトリップ」に、10、11年生(高1、2)はチューリッヒやベルンなどスイス国内の著名な場所を訪れる「スイス文化旅行」に出かけました。参加した生徒の感想を紹介します。

■ベネチア旅行
12年生(高3)男子


今回の文化旅行は、イタリアの 北東に位置するベネチア、通称『水の都』に行ってきました。これで僕は3度目のイタリアになります。ローマやミラノとはまた違った文化や人々が存在していました。加えて、このトリップは12年生全員でいく初めてのトリップでした。今まで文化旅行で一緒になれなかった友達と一緒になれ、絆を深めることができました。

ベネチアは迷路のような水上都市であり、道路もないのでそこらへんで『タクシーを拾って目的地まで』のようなことはできません。ここがとても苦労しました。水上タクシーというベネチア特有のとても便利そうな移動手段があるのですが、狭い水路には入っていけないので使わないという判断をしました。移動は基本的に徒歩です。街並みはどこまで行っても美しく、歴史を感じさせるいい雰囲気を醸し出しているのですが、それゆえに頭の中のマップがうまく更新されていきません。自由時間の間、私はホテルの同室の3名といっしょに行動していたのですが、何度も同じ道を行ったり来たり、しまいにはどこに行こうとしていたのかあやふやになり、こんな感じで最初の二日間はとても苦労しました。いや、迷子になるのもとてもいい勉強になるのです。現地の人に英語で道を聞いたりするので(ちなみに大抵の人は「ごめん英語喋れない」と言ってきました)。そんなこんなでホテルに着いた時にはヘトヘトです。
 一方、このトリップで一番思い出に残っているのは、マスクメイキングです。ベネチアには伝統的なカーニバルがありますが、マスクはその時に身分を隠すためにカーニバルの参加者たちが着用するものです。マスクメイキングでは、絵の具を使って元からある型に色を塗っていくのですが、そこは個性豊かなKLAS生、化け物のようなものから、笑いを誘いにくるようなものまで多種多様な仮面が出来上がりました!そこで誰かが言うのです。「これをつけて街中をみんなで歩こう!」と。異様な光景と言いますか、はたから見たら不気味でした。しかし、ベネチア以外でつける機会もなかったので、堂々とそれらで街中を歩けるのは面白かったです。自分たちのマスクにも愛着が湧いたのでよしとします。
このように、このトリップでは私たちはマスクメイキングのように異国の文化を体験し、肌身で感じ、新しい知識を得ることができました。やはり、教科書を前に勉強するのではなく、しっかり現地に行き、学ぶことがすごく大切だなと思いました。

■誕生日に過ごすベルン
11年生(高2)男子


僕は、スイス文化旅行でベルンに行きました。まず、スイス文化旅行とは何か説明します。簡単に言うと、自分たちがスイスの4都市の内の1都市を選択して行きます。もちろん、買い物やいろんな美味しいものを食べたりもできますが、スイス文化旅行ということなので、基本的にはスイスの文化や歴史について学びます。
 今回ベルンで色々な場所に行きました。そこで、僕が一番印象に残っているのは、アインシュタイン博物館です。もちろん、アインシュタインというだけで興奮もしましたが、彼についての歴史を学ぶだけですごく面白かったです。物理や計算など僕は分かりませんでしたが、何もないところから見つけ出すことはすごいなと思いました。また、波乱万丈で大変な人生についても知れたので、為になりました。自分も彼みたいに他人の力に少しでもなれたらなと新たな目標ができました。
 今回のトリップ中に、KLASに来てよかったなと思うことがありました。それは、偶然にも僕の誕生日がトリップの1日目だったのです。まさかと僕は思っていました。トリップ参加者の全員で僕の誕生日のために、みんなで食事会をして祝ってくれました。これは日本ではなかなかできない経験で、KLASでしかできない思い出に残るトリップでした。今回のトリップで、いろんなことを学びつつKLASに来てよかったなと思わせてくれる最高のトリップでした。

■滅多にすることのできない経験
10年生(高1)女子


私は今回のスイスカルチャートリップでチューリッヒに行きました。チューリッヒは今回のスイスカルチャートリップの行き先の中で一番遠く、登山電車と電車を3回乗り継いで行きました。 
初日はホテルにチェックインをした後、ガイドさんとウォーキングツアーで警察署やペーター教会、2000年前のお風呂の跡地などに行きました。そこで、チューリッヒの歴史やその建物の説明などを英語で聞きました。ガイドさんの英語は早くて聞き取るのが難しかったのですが、だんだん慣れてきて理解することができました。聞き取れると少し嬉しかったです。
2日目にUBS銀行に行きました。UBS銀行には日本人の方が何名か勤めていて、その方々が金庫の仕組みやスイスと日本の関わりについて説明してくださりました。私はUBS銀行に行くまで、銀行に興味を持ったことはありませんでした。しかし、今回UBS銀行を見学して、銀行の面白さを知ることができました。銀行の金庫の中まで見学させてもらうことは滅多にできないので、今回チューリッヒで見学させてもらえてよかったです。
 最終日はオペラハウスのステージ裏を見学しました。ステージ裏を見学できる機会は他になく、初めて知るようなことがたくさんあって、貴重な体験をすることができたと思います。最後に全員でブラインドレストランに行って、昼食をとりました。ブラインドレストランでは盲目の方がウェイターとして働いていて、お客さんも盲目を体験できるレストランです。お店の中はとても暗く、店員さんにつかまって席まで案内してもらいました。いくら時間が経っても何も見えず、パスタを食べるのにも周りの音や手の感覚を頼りに動くしかありませんでした。目が見えないとこんなにも不自由なのだと知ることができ、私が不自由なく過ごしていられるのは当たり前ではないのだとわかりました。今回のトリップで貴重な体験をたくさんすることができて本当に良かったです。