サマー・アブロード・プログラム(SAP)
現在20名の12年生が夏学期の期間、学校のサポートによってアメリカやイギリスなど英語圏にある大学のサマープログラムに参加しています。レベル・内容・目的は様々で、参加する生徒は自分の将来のことや興味あることを考えて大学やプログラムを選びます。期間中は大学の寮に入寮し、3〜6週間に渡って大学生活を体験します。昨年参加した生徒のレポートをご覧ください。
■初!アメリカ生活
12年生(高3)男子
正直に言って何とかなるだろうと思っていましたが、大変な5週間でした。僕の今までの同室の先輩方が全員SAPに参加していて、アドバイスもいただきアメリカに行こうと思ったのがきっかけでした。どの先輩もSAPの楽しさを存分に語っていたので僕もとてもわくわくした気持ちで準備をしていたのですが、実際に行ってみると最初はつらいことも多く面食らったというのが正直なところです。AEPや模擬国連でいろいろ経験を積んだから大丈夫かなと過信していた自分を恥ずかしく思います。
SAPと学校での授業や模擬国連などイベントへの参加の最大の違いはクラス外、イベント外での会話だと僕は思います。短い期間で友達を作るためにはより多くのそういった雑談が欠かせないのですが、アメリカ人の話すネタも分からない上、スラングや日常会話でのくだけた英語がわからず、とても苦労しました。ただ、その中でも一番重要だったのは自分から話しに行く積極性だったと思います。僕自身、人見知りであまりそういったことは得意ではなかったですが、朝から晩まで食事、授業、放課後のアクティビティと寝食全てを共にする仲間も千差万別で、自分に合う性格の人や共通の趣味(僕の場合はサッカー)を通して数多くの世界中から来た人たちと友達になれたことは今後の大きな財産になると思っています。また、自分の将来働きたい分野である国際関係の分野の授業を取ることができ、その中で出会ったプロフェッショナルの方々とのコネクションを築けたことは今後自分がその分野に進む時に非常に役に立つと思っています。
英語を学ぶ、海外の大学の生活に慣れる、授業に慣れる、といった特徴だけでなく、新たな人脈を築き自分の世界観を広げることのできた長くて短かった5週間はつらいだけでなく、とても楽しい、自分の人生にとって有意義な体験でした。このような貴重な体験への参加に対し快諾してくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです。
■ケンブリッジ大学での3週間
12年生(高3)女子
KLASで夏を過ごす代わりに、世界中の学生が憧れる学園都市である、イギリスのケンブリッジで3週間を過ごしました 。普段なかなか体験できないケンブリッジ大学の歴史的な街と快適なキャンパスでの暮らしの中で、私は建築と美術を学びました。 KLASでは、授業、アクティビティ、寮生活、といろいろなことを体験することが可能ですが、寮生活といってもスタディホールが設けられ、高校生としてのスケジュールがあります。大学生になり、一人での生活や勉強をいざしなければならなくなったときに、自分にそれが可能なのか自信が無かった私にとって、実際に大学での生活ができ、大学レベルの授業が受けられるSAPはとても適した機会でした。大学での寮生活は、夜12時に部屋に帰ってきているかを確認されるだけで、宿題や部屋の片付けは自分ですることを求められました。建築と美術の授業では、ケンブリッジ大学の卒業生から西洋建築の歴史や専門用語を学び、有名なキングスカレッジ礼拝堂の屋上を特別に見学させてもらいました。その他には美術館で美術品の修復作業工程を学んだり、大学の史料室でエジプトからギリシャとローマの古典的な鋳像を年代別に見て、変化の仕方や理由を勉強したりしました。建築学科があるカレッジを見せていただき、学習する生徒には惜しみなく貴重な教材を公開するケンブリッジ大学の寛大さと自由さに感心しました。この授業のおかげで、古い西洋建築を見たときに、クラシック様式か、ゴシック様式かを大まかに言い当てることができるようになりました。これは大学の先生の受け売りですが、世界にある物についての認識が高まることは、何よりも面白いことだと思いました。
ケンブリッジでの3週間の後は、KLAS卒業後の大学進学がますます楽しみになり、12年生としての最後の一年も充実させようという気持ちが湧いてきました。将来、たくさんのことを面白く学べることを心待ちにしています。