■ジュネーブの国際都市と史都の二つの面
10年生(高1)男子
私はスイスカルチャートリップで様々な国際機関が集まる都市、ジュネーブへと行きました。初めての文化旅行はこれまで関わったことのない11年生の方が多く今までに行ったトリップとは何が異なるのか、何を得られるのだろうかという期待と不安が入り混じった感情の中で始まりました。
まず、一日目はジュネーブ日本政府代表部へと向かいました。ここではどのように国際機関で勤務するか、代表部の仕事は何か、などを説明していただきました。日本政府代表部という存在、また、国連職員の方々の仕事など私がこれまで知らなかった国際機関の側面を知ることができ、とても実のある一日になったと感じました。
二日目は与えられた情報からジュネーブ市内を巡るスカベンジャーハントをおこないました。そこで、旧市街を中心にサン・ピエール大聖堂や宗教改革の壁、ルソー島など歴史のある場所を巡り、集合場所の国際連合ヨーロッパ支部へと向かいました。その間、ペアになった11年生の方と沢山話せる機会があり、話しているうちに互いのことを知ることができ、思いがけなく11年生と関わることができたことが嬉しかったです。そこから国際連合ヨーロッパ支部の中を見学し、ホールの一部や戦前にあった国際連合の建物などを見せてもらいました。そこで最も印象に残っていることが一つあります。それはこのような国際連合支部はウィーンやナイロビにもあり、それぞれ違う分野に特化しているということです。人権の街とも言われるジュネーブの支部では、人権問題が主な分野で、支部の中では人道的問題についての展示が行われていたほか、正門前の広場では虐殺に対するデモが行われているなど、ここが人権問題を扱っているのだとしっかり感じることができました。
三日目はCERN(欧州原子核研究機構)を訪れました。ここは事前に原子に関する物理の範囲を学んでおいた方が良いと言われていた上に英語での展示であったため、私には3割程度しか理解できず、かなり難解に感じました。ですが、今後理解できるようになった後にまたここを訪れたいと思うほどに興味をそそられる展示がされていました。
国際都市として史都としてジュネーブを知ることのできた有意義で楽しいトリップだったと思います。


■ラストチャンス
12年生(高3)女子
KLAS生活最後の同学年全員での旅行。私たち12年生はイタリアのベネチアという街を訪れました。旅行前にこの街について調べた時、「街の風景はまるで絵画のようだ」と書かれており、少し大袈裟だと思っていました。しかし、街中にある水路や運河をゴンドラが行き交う様子は、どこを切り取っても絵に描いたように美しく、期待以上のものでした。
今回の旅行のプログラムには、マスク作りワークショップ、ブラーノ島・ムラーノ島での観光、ガラス製造の見学など多くの魅力的なアクティビティが含まれていました。そんな魅力あふれる今回の旅行の中で、特に印象深かったことは、普段関わることのできない同学年の友達とも多くの時間を過ごせたことです。
ベネチアは海の上にある街であり、もともと地盤が緩く、さらに地盤へ負荷をかけてしまう車やバス、タクシーなどの公共交通機関は走っていません。そのため、どこへ行くにも歩くしか方法がありませんでしたが、同学年の友達との何気ない会話が退屈な道中も思い出深いものにしてくれました。
普段は10年生、11年生の後輩とも一緒に生活しているため、同学年との時間よりも後輩との時間を優先してしまいます。そのため、授業以外で同学年だけで話すことは少なくなります。特に普段は異なるクラスに所属していて関わりの少ない友達と、今回の旅行で多くの時間を共にしたことで、新しい一面や価値観を知ることができました。また、将来に関することや最近考えていることなど、普段はあまり話さない真剣な内容を語り合えたことも、とても貴重な時間でした。
今回の旅行を通してさらに深まった横の絆を、残り半年のKLASでの生活の中でもっと深めていこうと、改めて決意しました。
