9月下旬、1泊2日で自然体験学習型の旅行(セプテンバー・トリップ)が行われました。ここでは、学年の枠を超えた4つのグループにわかれて、乗馬、ハイキング、アドベンチャーパーク、氷河トレッキングなど自然をいかした場所での活動的な体験をしていきます。あいにくのお天気でしたが、生徒たちは2日間、友達や先輩後輩たちと触れ合う楽しい時間を過ごせたようです。
■アルプスを感じた二日間
12年生(高3)女子
今回私は、Mountaineering Initiationというトリップに参加しました。このトリップは、アルプスを自分自身の足で登るという、KLASにいるからこそ体験できるもので、アルプスの山々、自然を思い浮かべ、KLASに入学した私にとっては、10年生の頃からずっと参加したいトリップでした。しかし、このトリップはレザンよりも標高の高い山を重いリュックを背負って登り、時にはロープでお互いを繋ぎながら、命懸けで雪山を登ったりと、時に過酷なものでした。
初日のゴールは、宿泊する山小屋まで辿り着くこと。しかし、目標となるであろう山小屋など到底見えず、歩いても歩いても変わらない風景に私たちは絶望していました。また、絶え間なく降り注ぐ雨に体が冷えていくばかりでした。しかし、歩き進めて行くうちにふと後ろを振り返ると、そこには歩き始めた頃は想像もしなかった美しいアルプスの風景が広がっており、さらに登るとどんな美しい景色が見られるのだろうかという思いから、また歩き続けることができました。そして、出発から3時間、私たちは遂に宿泊する山小屋へと辿り着きました。山小屋にはシャワーがなく、体を洗うことはできませんでしたが、美味しい食事、温かいお布団に包まれて、快適に過ごすことができました。また、食事後みんなで遊んだUNOは、それぞれの個性が光り、笑いに溢れるものでした。
二日目、朝7時から山の頂上を目指して、歩き始めました。午前中は、幸いにもお天気に恵まれ、景色を楽しみながら山を登っていくことができました。途中で目にした、日が昇ってゆくに連れ、照らされていく山の姿は、とても美しく、今でも記憶に残っています。歩き進めると、やがて、石で覆われていた山道に雪がかかり始めました。その後は、完全に雪の中を歩くため、緊急時に助け合えるよう、ハーネスを装着し、お互いを紐で繋げました。雪はとても深く歩くのはとても困難でしたが、久しぶりの雪の感覚が楽しく、ずんずん進んでいけました。かなり過酷な道でしたが、誰1人諦めることなく最後まで協力し、登り切ることができました。その後、初日に登ってきた道を疲労感満載の足で降り切り、学校のバンに乗って、KLASまで帰りました。その日の夕食は、心なしかいつもより美味しく感じました。
2日間という短いトリップでしたが、とても貴重な経験ができました。体力に自信がある人もない人も、ぜひアルプスを存分に感じられるこのトリップに一回は挑戦してみてほしいです。