“クモリンピック”のリーダー
秋学期の主要な行事の一つが、レッド、ブルー、イエローの3チームに分かれて勝利を競い合う「クモリンピック」(体育祭)です。すでに「コロナ以前」の通常のクモリンピックを知っている生徒は12年生(高3)だけになってしまいましたが、生徒主体で、ダンス対抗戦のテーマ決めやポスター作成などの準備が着々と進められ、ダンスの創作・練習に力が入っています。まだ制約がある状況ではありますが、華やかに彩られた各チームの競技とダンスがこの行事のハイライトです。
実行委員のメンバーと、リーダーたちが準備を通じて考えていることを書いてもらいましたので紹介いたします。
◇実行委員として
12年生(高3)女子
昨年11年生に進級し、クモリンピックの練習が始まった時期から、実行委員になってみたいという思いは漠然とありました。その理由は、4人という少ないメンバーでクモリンピックを一から作っていくというやりがいのある仕事に憧れたからです。
私は「自信を持てるようになる」ことがKLASに来ると決めた時の目標でした。実行委員のメンバーになるための第一関門として、選挙で選ばれなければなりません。これは私にとって大きな挑戦で、勇気のいることでした。実行委員になりたいという気持ちと、自分の目標に少しでも近づきたいという思いがなければ、大勢の前で舞台に立って自分をアピールしようとは思わなかったでしょう。しかし自分にある武器をいくつか見つけ、勇気を振り絞って選挙に臨みました。この一歩は、私が実行委員になるために必要だった気がします。
先ほど述べたとおり、実行委員は4人で活動していきます。その中で、自分の武器を生かしながら、全力を尽くしたいと思っています。12年生最後のクモリンピック、みんなが楽しめるように、頑張っていきたいです。
◇家族
12年生(高3)男子
今回のクモリンピックでイエローチームのリーダーを務めます。
まず、クモリンピックとは何のためにあるのかお話しさせていただきます。私の見解は、「楽しむ」、この一点に尽きると思っています。そこで私は考えました、どうすれば皆が楽しくダンスの練習、チームを楽しんでくれるのか。そう、「パパ」になれば良いのだと。ふざけていると思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私は大いに真剣です。真剣に、パパになろうとしているのです。いいえ、パパになったのです。KLASの生徒の皆は親元を離れ、日本から遠いこのレザンの土地で暮らしています。であればこそ、このチームを第二の実家と思ってもらえるようにすれば、良い雰囲気で皆が楽しく過ごせるのではないかと思ったのです。
幸いな事に、私は本当にいい子供たちに恵まれました。いい意味で手が掛からず、自主性があり、テキパキと物事を進めてくれて、非常に順調かつ良い雰囲気で、ダンス、ポスター作りが進んでいます。更にはダンスリーダーが、構成を考え、笑顔で優しく教えてくれています。ダンスリーダーなしにはイエローは成り立たないほどです。このような素晴らしいメンバー、いえ素晴らしい家族に恵まれ、楽しい日々を過ごすことができています。
コロナ禍で保護者の皆さん、そして私たち生徒も大変ですが、そんな思いも吹き飛ばしてしまうようなクモリンピックを皆と作り上げていきたいと思いますので、なにとぞ応援のほど、よろしくお願い致します。
◇「人の上に立つ」ということ
12年生(高3)女子
皆さんこんにちは。この度、ブルーチームのダンスリーダーを務めさせていただきます。KLAS生にとって最大のイベントと言っても過言ではないクモリンピックですが、最後の年にこのような形で参加できたこと、とても光栄に思います。
ダンスリーダーとは、チームのみんなが楽しめるようなダンスを一から振り付け、皆に教え、チームを成功に導くのが主な仕事です。クモリンピックのメインと言っても過言ではないダンスに中心となって働きかけるため、責任重大であると同時に、やりがいがあると私は感じました。それに加え、チームリーダーとしっかり連携を取り、チームの雰囲気を作っていくことも大切な役目だと私は考えています。
「いいリーダーとは何か。」「いいチームを作るにはどうするべきか。」
このふたつを私はこの1ヶ月半、常に自分自身に問いかけてきました。正解などすぐに見つかるはずもなく、卒業された先輩方に相談したり、同級生と話し合ったりすることに多くの時間を費やしてきました。一つのチームを作り上げていくというのはまったく初めての経験で、全てが手探りの状態から始まったのです。個性豊かな33人が集まるブルーチーム。一人一人の個性を活かしつつ、テーマに沿ったダンスを考えることは決して容易ではありませんでした。正直、私に務まるのかなとプレッシャーや不安に押しつぶされそうになる時もありました。
しかし、ダンスに対するメンバーの真剣な姿勢や、キラキラした笑顔に何度も助けられました。いつも手を差し伸べてくれたチームリーダーを筆頭に、メンバーのみんなには感謝してもしきれません。
このような貴重な経験を通して、自分自身も成長できたとともに、みんなからたくさんのことを教えてもらいました。改めて、皆で一つのものを作り上げていく楽しさと難しさを実感しました。高校最後の年に、少しでもみんなの記憶に素敵な思い出を作る手助けができていれば嬉しいです。そして、チームリーダーが率いるみんなと当日を迎えられること、本当に嬉しく思います。ありがとうございました!
◇みんなの世界
12年生(高3)女子
選挙に出るかどうかずっと躊躇していた私を応援してくれたある友達のおかげで、私はダンスリーダーになることを決心しました。
KLASの皆さんの優しさが、私に毎日元気を与えてくれます。これは、2年前、KLASに来た時からずっと変わっていません。私はKLAS生の全員に、日頃の感謝をこめて恩返しをしたい!と強く思い、ダンスリーダーに立候補しました。小さい頃からダンスを踊るのが大好きな私にとって、この機会は逃せないチャンスだと思いました。
さらに、ダンスリーダーになることによって、実行委員、そして私たちのチーム一人一人からのサポートを毎日実感し、心温まる環境で幸せを感じながら練習をすることができています。だからこそ、チームリーダーとともに、全員の良さを活かしたクモリンピックを作りたいです。
レッドチームは最高のチームだと私は思います。みんなで楽しめるよう、これからも全力でチームリーダーの助けになれるように、そしてダンス作りを頑張りたいです。