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11年生の近況



スイス公文学園高等部では11年生(高2)より、選択科目の組み合わせによって、英語・日本語でバランス良く学習するMBP(Main Bilingual Program)と、多くの科目を英語で学習し英語力の伸長を目指すAEP(Advanced English Program)のいずれかのプログラムで学習します。

10年生(高1)は冬休み明けに、MBPもしくはAEPのどちらを選択するか決定しなければなりません。そこで、11年生にプログラムを選択した理由や、今思うことを書いてもらいました。


■MBPと英語力
11年生(高2)女子

まず初めに、みなさん、MBPを選択すると、AEPより英語が上達できないという考えをお持ちではないでしょうか?私はそう思っていません。これは偏見だと思います。それぞれの努力次第でどちらのコースを選択しても、英語は上達することができると思います。

もちろん、AEPに比べれば、MBPで触れる英語の量は少ないです。しかし、授業だけでなく、日常生活でどれだけ英語を使い、意識しているかが、英語の上達に影響してくると思います。個人的に、去年10年生の立場から先輩の様子を見ていて、私もAEP生のように課題に追われる忙しい生活によって、日常のほとんどが英語で囲まれている生活を望んでいました。しかし、私がMBPを選択した最大の理由は、やはり進路に必要であったということです。日本の大学でも理系の学部に入りたい希望があるので、入試に必要な理系を確実に学べるMBPの理系を選択しました。

この選択によって、AEP生より自分のために使える時間に余裕ができ、その時間を自ら英語のために使用することが大事であると考えました。そこで、私は、模擬国連への準備やミュージカル、イングリッシュテーブルなど、英語を使うイベントに積極的に参加することを意識しています。現在は、英語を多く活用できていると実感すると共に、そのような機会をいただいたことによって、英語を上達させることができているように感じています。そして、私の部屋では英語を使ってコミュニケーションをすることを意識するようになってから、英語に触れることが格段に増え、英語で話すことに対して抵抗を持たなくなりました。

また、MBPの選択によって、英語の上達以外にも、自分の内面的な成長に充てる時間も生み出すことができます。私は毎日、30分前後の時間をとって日記を書き、一日を振り返るようにしています。その日に思ったこと、感じたことをすべて書き込み、頭の中を空っぽにしてから寝ると、よく眠れて、翌日も充実した一日を送れる気がしています。日記を毎日書くこと、個人的にお勧めしたいです。

最後に、AEPとMBPどちらを選んでも、英語はその人の努力次第で変わってきます。必ずしも、英語のためにAEPを選択しよう、ではないと思います。そして、MBPを選択するということは、より多くの自由時間が生み出されるので、その時間をいかに充実し、有意義に使っていくかが大切になります。ぜひたくさんの先輩に相談して、自分に合った選択を見つけてほしいと思います。



■新しい居場所
11年生(高2)女子

私が去年、AEPを選択すると決めた一つの理由としては、私自身英語が大好きでせっかく海外にいるのだから毎日レベルの高い英語に触れていたかった、ということが挙げられます。海外大学進学に興味があることもあり、自分の英語力を鍛えたい、という気持ちもありました。

しかしこのような理由よりも自分の中で大きかったのはきっと、AEPという想像以上に忙しくなるであろう環境に身を置き、仲間と協力しながら様々な力を身につけて自分自身を磨きたかったからだと思います。具体的には、多大な課題量を上手にこなすタイムマネジメント力、現実逃避せずに計画的に物事を進める力、人前で自分の調べたことを発表したり仲間と一つの問題に対して英語で話し合う力など、どれも言葉で簡単にまとめられてしまうほど容易なものではありませんでした。

しかし同時に、これらはどれも今までの自分にはなかった力で、11年生になってから、少しずつではあるけれど鍛えられている実感、少し成長できたと実感できる瞬間が何度もあります。これはAEPだけの影響ではないかもしれませんが、私はKLASに来てから自分の性格が大きく変わり、いろんなことに対してとても積極的になれたと思っています。

少し話が逸れてしまいますが、将来の夢ややりたいことがまだはっきりしていない私は、正直それに対する不安が少なからずあります。今の10年生の中にそう思っている人もいると思います。もちろん、自分の将来にしっかり向き合って、自分は何をしたいのか、どんな大学に進学してどんなことを学びたいのか考えることはとても大事なことですが、私は、今しか、ここでしか経験できないチャンスを掴みにいって、楽しんで、苦しんで、たくさん悩んで、目の前にあることに全力で向き合っていくことも、とても素敵なことだと思います。

週末に遊んだり放課後にゆっくりしたりできる時間が限られていますが、前に走り続けて振り返ってみたときに気付く、自分のちょっとした成長や、自分の手で必死に作り上げた論文や調べ物を手にしたときの感動は、言葉では表せないほど嬉しいもので、それがまた、次へのやる気や自分の自信につながります。私にとってAEPは、楽しいことも苦しいこともどちらも十分経験できて、とても充実した濃い時間を過ごせる場です。そして、個性豊かで互いに協力して一緒に高め合っていけるAEPのみんなが、私は大好きです。