夏学期の活動
夏学期、週末等を利用してスイス国内の日帰り旅行を実施した他、2年ぶりに本校生徒が恒例のエーグルーレザン山岳マラソン大会(21km又は11km)を走ることができました。特に21kmコースでは標高400メートル地点からスタートして最高2000メートルまで登ります。沿道やゴール地点で生徒が応援するなか、今年は練習を重ねてきた計17名が参加しました。
生徒の感想を紹介します。
■スイスを知れたエクスカーション
10年生(高1)女子
私は、夏学期の間に3回のエクスカーションに参加することができました。晴れの日も雨の日もありましたが、どのエクスカーションもとても貴重な経験になりました。
1回目は、マッターホルンを見るためにZermattに行きました。ツェルマットでは、二酸化炭素を排出する乗り物に規制がかかっているため、Täschというところでバスを降りて電車に乗り換えました。
山を少し歩き、湖のほとりでランチをとりました。山から見えたマッターホルンは、頂上に雲が少しかかってはいましたが、他では味わえない見事な雄大さがあり、とても素晴らしい眺めでした。その後は、登山電車で山を下るグループと、歩いて山を下るグループに分かれました。私は歩いて山下りをしました。少し湿った地面や木片を踏む音、森の中ならではのひんやりとした空気が心を浄化してくれるようで、とても清々しい気分になりました。
Zermattの街中での自由時間では、”Lindt”のお店に入ったり、ジェラートを食べたりしました。街では、観光客向けに馬車が走っており、街の風景と馬車がマッチして、中世の時代にタイムスリップした気分になりました。
2回目は、Chillon城とオリンピックミュージアムに行きました。レマン湖沿いに立つChillon城にはたくさんの部屋があり、全ての部屋を回ることはできませんでしたが、日本のお城とはまた違った文化に触れることができました。また、城の窓から顔を出して湖からの風に当たるのは、とても気持ちよかったです。
オリンピックミュージアムでは、TOKYO2020の開催に関連して、スポーツに関する日本のマンガが紹介されている展示がありました。日本のマンガが好きだというスイスの女性の方と、英語でお話したことが一番印象に残りました。
3回目は、”Cailler”のチョコレート工場とグリュイエール城に行きました。”Cailler”のチョコレート工場では、歴史やチョコレートのリラックス効果について知ることができました。チョコレートを試食できるブースでは、8種類ほどのチョコレートを食べることができ、どれもとても美味しくて、チョコレートが大好きな私にとってはなかなか離れがたい空間でした。グリュイエール城からの眺めもとても良かったです。
これからのエクスカーションも楽しんで、スイスのことをもっと知りたいです。
■21kmの道のり
12年生(高3)女子
8月1日、私たちは21kmという想像以上の長い距離を走りました。私は高校生活最後の一つ目の思い出作りという気持ちで挑みました。練習はもちろん簡単ではなく、筋肉痛も疲労感も味わいました。21kmを走り切った後の爽快感、達成感はとてつもないものでした。
当日、私たちはスタートの合図とともに一斉に走り出しました。1kmもいかないところで、急な坂道が私たちを待っていました。当然すぐに足に負担がかかりました。それでも男子たちは皆頑張って登っていきほとんどが既に高いところまで走っていました。それでも序盤なので私たちもなんとか登りきり、また走り出しました。
ここからまだきつい道が待っていることは気づきもしませんでした。森林の中に入ると、その日は雨が降り続いていたので、足場も悪く、ロッククライミングをしているように足場に気をつけながら進んで行きました。
そんな中でも景色は過酷さを知らないほど綺麗でした。所々で応援してくださる方々、給水所でお菓子をくださる方々、その支えも大きな希望になっていました。でも1番の心強い存在は一緒に走ってくれた友人です。互いに支え合って、励まし合いました。そのおかげでくじけず完走することができたので、友の存在の偉大さを改めて実感できました。
途中で何度も嘆きました。例えば5km地点に到達したときに、「まだ5kmしか走っていないのか」と。でもここで終わらせたくないという思いで、前に前に進み続けました。道は進むにつれてきつくなりました、
でもなぜか笑顔は絶えませんでした。走っている間、本当に楽しかったのです。最後のゴール私はここまで一緒に走った友人と手を繋ぎ、その手を空に掲げながら最高の叫びをあげてゴールしました。辛く苦しいけど、この日は私にとって素晴らしい思い出になりました!