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Spring break



1週間のスプリングブレイク、学校では、日帰りのエクスカージョン(スキートリップ、グリエール・チョコレート工場訪問、シオン城訪問、アドベンチャーパーク)をいくつか実施しました。幸い天候にも恵まれ、生徒たちにもリフレッシュできる時間になったようです。3人の生徒に感想を書いてもらいましたのでご覧ください。

 

■実り多い春休み
10年生(高1)女子
私は、3月の春休み中にスイスで有名なチョコレートの工場やグリュイエール城、シヨン城などに行きました。また、同じ部屋の友達とご飯を作ったり、レジャーコミッティー(生徒会)が計画してくれた『ごはリンピック』などに参加したりしました。

春休み前の私は、コロナウイルスが流行していることもあり、KLAS周辺(レザン)から一歩も出ることはないだろうと思っていましたが、学校が計画してくれた、いくつかの日帰り旅行に申し込み、参加しました。そのおかげでスイス内の様々なところに行き、新しい体験をすることができました。私にとってそれらの経験はKLASに来て、初めてヨーロッパに来たことを実感できるものでした。

『ごはリンピック』では、レジャーコミッティーに入っているメンバーを縦割りで5つのグループに分かれて、5日間中、日替わりでカフェテリアで日本食を作り、そしてその味やコンセプトなどを競い合うというものでした。私はカレーチームで合計9人のチームでした。2週間ほど前からカレーの具材、トッピング、コンセプト、CM作りなど決定事項がたくさんありました。先輩と関わる機会でもあり、思い出に残るものになりましたが、カフェテリアスタッフの大変さを知ることができる機会でもありました。

暇な時間を持て余す春休みになりそうだと心配していましたが、今振り返ってみると多くの場所に行き、以前からやってみたいと思っていたことなどほとんど全てできたので、とても充実した期間でした。また、普段とは少し違った経験ができるという点でも深く思い出に残る春休みになりました。

 

■ 日帰りキャンプ
11年生(高2)男子
スプリングブレイク中のある日、同級生の提案で、レザンの奥の方に続く山道を1時間ほど歩いた先にある森の中のピクニックエリアでの友人の誕生日祝いをすることになり、僕も参加させてもらった。先輩も加わって計4人で訪れたピクニックエリアは木製のテーブルとベンチと焚き火用の台しかない簡素な所だったが、湖畔の街とそれを囲う壮大な山々を一望できるくらいとても見晴らしが良かった。友人はずっとカメラでその風景の様子を撮影していた。

まず僕たちは村のベーカリーで買った友人への誕生ケーキを皆で食べた後、チーズフォンデュをするために火を起こすことにした。全員で辺りの落ち葉や折れた枝を集めて、チャッカマンで火を付けるがつい最近まで雪が積もっていたせいか土の上が少し湿っていて、火は思うように大きくなってくれず、枝に燃え移る前に落ち葉を灰にしてすぐに消えてしまう。
それでも僕たち4人は買ってきたフォンデュの材料を生で食べるわけにはいかないので必死で新しい葉や枝をかき集めて何度もやり直した。時には4人同時に火に息を吹きかけたり、木の枝の種類を変えてみたりしたがそれでもうまくいかなかった。火付け開始から1時間以上経った後、ようやく火が大きくなってきた。全員が嬉しさで思わず「おーっ!」と声をあげ、急いで近くに転がっていた薪をその火の上に放り込んで更に火力をあげた後、持ってきた鍋を乗せ、フォンデュ用のチーズの塊を入れた。

せっかく着いた火が調理中に消えてしまわないよう火の中の枝を微調整しながらも、チーズは無事に溶けていった。串に刺したエビ、ソーセージ、パンをチーズに浸して、達成感と共に味わった。焼きマシュマロも試した。全員で努力してやっと付けた火を使って食べるご飯は最高に美味しかった。食事が終わっても僕たちが付けた火は元気に燃え続けていた。全員が腹一杯になったので近くを散歩したり、しばらく森の中でくつろいだ。

ここ最近ずっとコロナによる規制ですごい窮屈な日々が続いていたが、この日だけはここ一年で一番解放的に感じられた。僕たちの一生に残るような思い出になったと思う。

 

■イレギュラーなスプリングブレイク
12年生(高3)男子

今年のスプリングブレイクは私達にとって少しイレギュラーな期間でした。例年ならボランティアトリップやプライベートトリップなどに出かけるのですが、当然ながらコロナ禍のために自由に出かけることができません。ですが、先生方やレジャーコミッティなどの働きのおかげで暇だろうと思われたこの期間が様々なイベントで埋めつくされました。それらのイベントの雰囲気や内容などを今から書きたいと思います。

まず、様々なオプショナルのエクスカージョンがありました。10年生はターム1にエクスカージョンに行けなかったため、とても楽しみだったと思います。今回のエクスカージョンでは、グリエール&チョコレート工場訪問、シヨン城、スキートリップなど沢山の興味深い行き先がありました。私はその中でGlacier3000のスキートリップとアドベンチャーパークに参加しました。

Glacier3000はスキー場の名前ですが、その名前にもある通り、標高は約3000m、レザンの倍もの高さがあります。そこでは広いフィールドの上で気持ちよくスノーボードができ、人も余りいなかったので、のびのびとする事ができました。お昼の休憩時にはみんなで山頂に行き、音楽を聴きながら昼食を食べたのはとてもいい思い出になりました。
その2日後に行ったアドベンチャーパークは森の中の木の上に設置されたアスレチックを次々にクリアしていく、とてもワクワクする楽しい場所です。コースがレベル別にブルー、レッド、ブラックと分けられており、私達は先生と共に最高難度のブラックに挑戦しました。高校生である私でも難しいと思っているのに、先生は私達といっしょに進みました。その姿を見て何歳になられてもすごい、鉄人だな、とあらためて思いながら自分を鼓舞していました。そのおかげでなんとかゴールを果たすことが出来ました。

エクスカージョンの他にレジャーコミッティが企画した日本食ウィークがありました。生徒たちが5チームに分かれてカフェテリアのキッチンで日本食を作り、生徒に提供するというイベントです。生徒たちからの評価の元、最終的に順位がつけられるものだったため、それぞれのチームはメニュー、副菜、カフェテリアの飾り付けなどについて事前にチーム内でアイデアを出し合っていました。それぞれチームの良さが出ていたと思います。日本食ウィークのメインメニューは、ネギ塩豚丼、ビビンバ、しょうが焼きおにぎり、牛丼、カレーで、どれも本当に美味しかったです。

スプリングブレイクの少し前からようやく部活も再開されました。スプリングブレイク中は部員ではない生徒たちも参加でき、和気藹々とした雰囲気の中みんなスポーツを楽しむことができました。

今年のスプリングブレイクはイレギュラーでしたが、みんなで工夫して楽しみ、12年生最後のブレイクとして沢山の思い出ができました。